国民病ー花粉症☆


藤田紘一郎先生の著書「笑うカイチュウ」という本をご存知ですか?
藤田先生は寄生虫の研究をされている方で、この本の中で花粉症と寄生虫との関わりについて書かれてあります。
藤田先生の問うところによると、昔は誰でも回虫やギョウ虫が体の中に存在していたが、保健衛生が進むことで今まで多くの人が持っていた寄生虫がいなくなったことが、花粉症患者が増えた原因と言っているのです。
何故かというと、難しいことは解りにくいので簡単に説明すると、回虫やギョウ虫を異物として排除するために一生懸命だったの免疫機能が今や、攻撃の相手がいなくなったため過剰に侵入してきた花粉を代わりに攻撃相手として免疫反応を起こすようになったという説を唱えているのです。

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れ以外でも、私達の環境が良くなったことがこの国民病である花粉症を発生させている因子とも、よく言われています。
もともと、人間も季節の移り変わりに合わせて生活を送っていました。夏にはしっかり汗をかき体の熱を外に発散させるようにし、冬には寒さに耐え鳥肌を立たせ体の熱を発生させる様に機能させていた。しかし、今の暮らしは電化製品の発達により夏でも涼しく冷たいものを摂取することができ、冬には暖房でぬくぬくと過ごせるようになっている。このこと事態が自己の防衛反応が弱くなり、時には異常に反応してしまうということも花粉症の原因ではないかともよく言われています。

東洋医学でも「内因なければ外邪入らず」という言葉があり、心身ともに元気で健やかであれば菌だの、ウイルスだのアレルゲンとなる花粉・カビ・粉塵が入っても病気やアレルギーにはならないと考えられている。
しかし、今の時代は豊かな生活になってからはあらゆる物から体を守る様に鍛えられてないため内因となる体の素質が弱く、外邪となるものに対抗することが出来ない。しかも、何かと外部のものから、身を守ろうと薬を服用したり塗布したりと自己免疫を上げるどころか、免疫機能すら使わないようになっている。

そして、このストレス時代では自律神経が緊張状態になり過ぎているために体は尚かつ正常に働かなくなってきている。
増える花粉症などのアレルギー疾患をくい止めるには、この環境を打開しなければ次の世代へいい素質の遺伝子を残せないだろうと考えます。
また、生活をも診断してみる漢方は季節の養生法も指導し体作りの一環として行われていました。こういった治療はいまやどこへやらで、体が悪くなった時にだけしか治療しなくなってしまいました。しかし、日常のことの繰り返しが病を引き起こし、薬を飲んで元気になるとすっかりそのことは忘れてしまう。
とっても長い目で見てみると環境が体を作り、しかも自分の子孫へと遺伝的に体質が引き継がれていくのではないかと思います。
そう考えると内因を診て診断する東洋医学はこれから必要とされ、再び見直すべき医療なのではないでしょうか。